総務部長の黒田です。
宅配ピザの箱、捨てようにもかさばって大変ではないですか?でかいし、意外に丈夫な段ボールです。
あるマンガ家の方が、SNSで「ピザの箱を水で濡らしてから小さくして捨てます」とマンガ付きで紹介したところ、一気に拡散して話題になりました。
しかし、しばらくすると、嘘だ、騙されたという投稿で溢れかえりました。
ピザの箱を濡らして小さくするという純然たる事実について、嘘だ騙されたと反論する人がいる状況に、一体なにがどうなっているのか私にはさっぱり理解できなかったのですが、そのうちのひとつの書き込みを見てようやく理解しました。
「濡らしてみたのにいつまでたっても縮まない!」
・・・もうお判りですよね?
「ピザの箱を水で濡らすと、箱が湿って柔らかくなるので、それによって小さく畳むことができるようになり、捨てやすくなります」
という話を、なぜか・・・
「ピザの箱は濡れると縮む」
と、早とちりというか、思いこみというか、間違って解釈して縮まないぞと文句を言っていたのです。
しかも・・・
「縮まないので、自分で小さくして捨てました。」
というオチまで用意してくれていました。(笑)
仮に人伝や伝言ゲーム的に聞いていたとしても、普通それぐらいわかるでしょと突っ込みたくなる内容ではあります。真意が分かっている者にとっては。
しかし、これは、特に我々のような専門職にとって非常に耳が痛い出来事だなとも思いました。
我々がお客様向けに一生懸命作った資料も、肝心なところを案外軽く読み流しておられたり、パッと見やすいイラストやグラフ・数字のところにフォーカスして判断されているようなことがあります。
後に指摘された内容に対し、いやいやそれは当たり前でしょと思わず言いたくなってしまう状況がまさにこの出来事と重なって見えたのです。
「当たり前」は必ずしも万人にとって「当たり前 」ではない。
特に我々のようなSIerは、お客様の現在の業務を把握し、課題解決のためのコンサルティングから設計、開発、運用・保守までを請け負うのが仕事です。
お客様はむしろ、「当たり前」かどうかが分からなくて「当たり前」と考えるべきで、我々には専門知識があるからこそ、請け負った責任も大きい。
お客様には根気よく、分かりやすい言葉で、丁寧に説明を尽くすことは、最終的にお客様の信頼を得ることにも繋がります。
そして、知っているからこそ問題点やデメリットについてもきちんとお伝えする義務がある、ということも意識してお客様と向き合いたいと思っています。
なお、先ほどのピザの箱の話ですが、改めてネット検索してみると、今は色んな人がちゃんと画像付きで水をかけてから捨てるまでの工程を詳しく説明してくれていました!
もう間違う人はいないでしょう。(笑)