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優秀な人材があっという間に辞めていく職場

総務部長の黒田です。

とある会社に次々優秀な人が辞めていく地獄の部署があると聞きました。
何が悪いのかさっぱり分からないみたいな感じで言うので、どういう状況か聞いてみたのですが、確かに地獄でした・・・。

その部門は、会社としてその分野にあまり力を入れておらず、大した業績も上げていない万年赤字部門でした。さらには姥捨山のように他部門から不要な人材を押し付けられているようなところでしたが、時代がようやく追いついてきて本格的にテコ入れだ!ということになったそうです。そこで、優秀な人材をマネージャーとしてその部門に異動させたそうです。

・・・優秀なマネージャーを「1人」。

まさにこの世の地獄ですね・・・そして辞めては新しい人材を投入、辞めてはまた投入と繰り返しているそうです。
このブログを読んでる方ならもうお分かりですよね?

地獄に天使を一人だけ送り込んで天国に変わるなら苦労せんわ!!

ということです。マネージャーがいくら張り切ったところで、周りはみんな地獄の住人です。

「余計なことをするな!」
「仕事を増やすな!」
「なにも知らないくせに!」
「うちではそうじゃない!」
「いままでずっとこうしている!」
「やりたきゃ自分でやれ!」
「後から来たくせに!」
「めんどくせー!」
「人も金もない!」

恐ろしい地獄の大合唱が聞こえてきます。

100歩譲ってせめて部門長クラスを送り込むならワンチャンあったかもしれませんが、それでもかなり厳しい道と思います。
地獄に送り込まれたマネージャーは地獄の毒にやられて倒れていくしかありません。
じゃあどうするかと言えば、それ以上の規模の兵力を送り込んで殲滅するしかありません、戦(いくさ)は兵力です。
部下も補給も無しに単独で敵地に送り込んでいいのはシルベスタ・スタローンかアーノルド・シュワルツェネッガーだけです、というのは冗談です。

ではどうするか。
地獄はそのままそっとしておき、部門を新設しましょう。
そして必要に応じて地獄から脱出したがっているまだ地獄に染まりきっていない人材を新設部門へ呼び寄せるのがこの場合正解だと思います。

いったいあと何人のマネージャーが尊い犠牲になればそれに気づくのでしょうか?
でも、このパターンはもっとも安易な「対応した」という実績になるので、なかなか無くならないでしょうね、特に大組織においては。
なぜいつまで経ってもテコ入れできないのか?と聞かれても、辞めたマネージャーの「力不足」で納得しているのかもしれません。

そうだとしたら、もう会社全体が地獄ですね・・・

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