総務部長の黒田です。
先日ニュースで企業の成長における「30人の壁」のことが取り上げられていました。
企業規模が大きくなるにつれ社員数が増加していきますが、30人くらいで成長が止まってしまう企業が多いといったことを紹介しているものでした。これ自体はよく知られた話です。
どのような分析や根拠があるのかまで分かりませんでしたのでちょっと拍子抜けでしたが、自分が会社を経営してみて、また、周囲を観察していく中で、いわゆる中小企業におけるこの「30人の壁」がなぜできるのかについて持論を持つようになりました。
私の経験上、一人のリーダーが面倒を見きれるのは7人が限界です。
30人の組織なら4人のリーダーが必要です。
しかし30人程度の中小企業は、業務の都合できれいに5~7人のグループを4つ作るというのが難しく、10人のグループだったり2~3人のグループだったりと偏ってしまい、実際は2つだったり5つだったり、もっと多くの少人数グループができます。
こうなると、数が多いグループはフォローがおろそかになり、少人数グループはそもそもリーダーがいなかったりします。
そしてリーダーが足りないところに現場をよく知らない社長や幹部がグループの管理に乗り出してきたりして、カッコイイだけの無意味なことを言ったり、逆にパワハラまがいの必殺技「仕事なんだから我慢しろ」を発動したりして社員のモチベーションを下げ、不満を高め、離職率を上げます。
一瞬40人ぐらいまで増えてこの壁を乗り越えたように思っても、組織がこのような状態ではすぐに元に戻ります。
それを防ぐにはどうしたらよいか?
しっかりと権限を委譲できるリーダーを育てることです。
と、簡単に言いますがこれが難しい。
特にワンマン経営者はこれが致命的に苦手です。権限の委譲などもってのほかと思っているので従順な社員を名ばかりリーダーに仕立ててリーダーを育てた気になってしまうのです。
また、逆に組織を強化しようとして専務だの部長だのCEOだのを作って組織が頭でっかちになりすぎる場合もあります。
たかだか30人規模の会社にそんな役職はいりません。仮に役職はあったとしてもプレイングマネージャーとしてしっかり現場に出るべきで、間違っても自分は偉いので会社で指示だけしてればOKなどと思ってはいけません。
・・・が、これは中小企業に本当によくあるあるなのです。
もちろん、その人に真のリーダーシップがあるのなら話は別ですが、ないからこそ30人で伸び悩むと思うのです。というか、それほど多くの企業がそれに陥っているからこそ、30人の壁などと言うものが生まれたのです。
というわけで、弊社もまだまだ人材を募集中です。
リーダー候補の方のご応募お待ちしています。目標と責任を持って取り組む意志のある方、しっかり育てていきます。